「かもめ食堂」を観た感想は『会話にリアリティを感じられず通り過ぎて行ってしまった』だった

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かもめ食堂という作品を観ました。オールヘルシンキロケの邦画で、当初小規模な単館上映の予定だったのが、口コミで人気が出たというパターンの作品だそうです。群ようこ原作、荻上直子監督。

基本情報

かもめ食堂[Blu-ray]

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人気作家・群ようこの原作を小林聡美主演で映画化したハートフルドラマ。フィンランドのヘルシンキで「かもめ食堂」を経営する日本人・サチエの前に、ある日ミドリとマサコが現れ、勝手に店を手伝い始めるが…。

感想

登場人物も殆どが女性で、素(ス)の映像は丁寧に撮られている印象でした。ただ僕にはナニも残らない、通り過ぎていった作品でした。

 あまりに女性的?な感覚で切り取られた日常の風景は、男である僕にとってはフックがほぼ皆無で、自分が興味を持っていない商品の良くできたTVCMを見ているような感覚で鑑賞していました。いや、コレを女性的と称してしまうのは乱暴過ぎるのかもしれませんね。

 これといった事件は起こらず、日々淡々と過ぎていく時間の中で人と出会い関係が生まれ、少しずつ理解が深まって行く、みたいな話です。

 途中途中で料理シーンやコーヒーにまつわるエピソードが差し挟まれるのですが、それも特にオチらしいオチがなく日常的なのでリアルと言えばリアルです。所謂美形の女優は出演しておらず、ナチュラルさが個性といったタイプの役者が目白押し。

 んー。引っかかる場所が見つかりません。粗悪品では決してないんですけど。

 あと、一番気になったのがセリフでした。終始丁寧語で喋り合う世界観は全然イイんです。その内容や会話のテンポが物凄く作り物臭く感じてしまうシーンが度々あり、その都度「うへー」と感じずには居られませんでした。

 絵空事を云い合っているように見えてくると、感情移入出来なくなるんですよね。完全にリアルな会話である必要は当然ないと思います。ただリアリティは欲しいのです。見ている間だけでも、その言葉が本当だと感じていないと、オモシロ・スイッチがポチっと来ないんです。

最後に

「こういう静かに流れる生活っていいよね〜」とか「あの料理美味しそう〜」みたいな感想さえ持てなかった僕なので、たぶん肌に合わなかったんでしょう。ガっついて生きていたいタイプの人には、こののんびり感は「?」となってしまう、と云う事なんでしょうかね。正直よーわかりまてん。あ、絵は綺麗やったと思いまつ。■■

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