「カールじいさんの空とぶ家」を観た感想は『大人向けやねえ』だった

この記事は約3分で読めます。

PIXERの「カールじいさんの空とぶ家」を観ました。以下からは、ネタバレしまくりなのでこの作品を観る予定の方はお読みになられませんよう。

基本情報

カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD]

カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD]

 

 カール・フレドリクセンは78歳のおじいさん。風船売りの仕事も引退し、亡き妻エリーとの思い出が詰まった家で、一人きりで暮らしていた。
ある日、カールはトラブルを起こし、老人ホームに強制収容されることに。その時、彼はエリーとの「いつか南米を冒険しよう」という約束を果たすため、人生最初で最後の冒険の旅に出ることを決意する。そして、大切な我が家に無数の風船をつけて、家ごと旅立った。目指すは南米の秘境、伝説の場所、パラダイスの滝!
苦々しいこれまでの生活からようやく離れられ、久しぶりに穏やかな表情を取り戻したカールだったが、空を飛んでいる家の外からドアをノックする音が。空けてみるとそこには「お年寄りお手伝いバッジ」を手に入れて自然探検隊員のランクアップを目指す少年ラッセルがいた。やっかいなことになった、と思いながらも、カールはパラダイスの滝を目指す。思いもよらぬ運命が待ち続けているとも知らずに・・・。

感想

前評判の通り、本編開始15分程度で一回泣かされます。あれはズルいというか、巧みというか。タイトルで「じいさん」と言ってしまっているのですが、その人となりを説明するために最初の15分をシッカリ使っています。

 追憶として矢継ぎ早に人生のポイントを短いエピソードで繋ぎ、殆どセリフを使わずに表情とシチュエーションでモンダージュしていきます。そして追憶は大切な人の死で締めくくられます、と文章に書くだけでもう泣けそうな感じ。実はこの15分でほとんど満足した感もあったりして。 

冒険譚としての評価

そこからは、トレーラーでは一切触れられていないキャラクタ達が登場して冒険譚を彩っていきます。アクションの魅せ方や観客の心理をコントロールする演出は、流石によく練られていて安心して見ていられました。が、悪役の最期だけがどうも納得いきませんでした。

 悪役としての理屈や道理がイマイチ悪役然としておらず、そんなに悪い奴ちゃうのにその最期はないやろー的な反抗心を抱いてしまいます。子供が観たらこのあたりはどう感じるのか気になるところですが。

 僕は男なので、実にスンナリじいさんに感情移入出来ました。女性が観ても、じいさんの感傷にIN出来るんでしょうかね。全体的にPIXER作品にしては大人向けな内容だなと感じました。ちなみに原題は「UP」。ほらーやっぱ大人向けな雰囲気やん。大絶賛する程でもありませんが、観て損したとも思いません。と云うワケで誰にもおすすめする事はなさそうです。やっぱシュガーラッシュにしておけば良かったかな……。■■

コメント