「レッドクリフpart2」を観た感想は『畳むとやっぱこうなるよね』だった

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さて「レッドクリフ パート2」を観ました。ネタバレを気にせず書きますので、ご注意下さいませ。

基本情報

レッドクリフ Part II -未来への最終決戦- [Blu-ray]

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戦いは、赤壁(レッドクリフ)へ。

戦いだけでは終わらない。奇跡のラストを見逃すな!

アジア映画No.1の最高興収記録を塗り替えた前作を超えたスペクタクル!
製作費100億円、三国志の決定版が遂に完結!!

監督:ジョン・ウー
[キャスト]
周瑜:トニー・レオン
孔明:金城 武
曹操:チャン・フォンイー
孫権:チャン・チェン
趙雲:フー・ジュン
尚香:ヴィッキー・チャオ
甘興:中村 獅童
小喬:リン・チーリン 

感想

前作を観ていたので、まあ禊ぎのようなものです。

 トリロジーや前後篇の映画作品の場合、どうしても一作目の出来を超えられないものが多くなるようでして、マトリックス(3部作)や指輪物語(3部作)、スターウォーズ(旧3部作)、バック・トゥ・ザ・フューチャー(3部作)、なんかもこれに当たるような気がします。

 1作目のインパクトは、インパクトが存在しただけで評価の対象であるし、作品の出来が良かったからそのインパクトが認知されたと云う事でしょうから、当たった時点でそれなりの下駄を履いているとも言えそうです。

1作目の特権的役割

1作目と云うのは「風呂敷を広げる」という役割を持っている事も、作品として魅力的になり易い要因だと思います。

 風呂敷を広げている最中の物語というのは、概ね面白いのです。

 反面、風呂敷をたたむという役割は当然ながら最後の章に当たる部分が担うわけですが、この部分が激烈に面白くなると云うケースは極めて稀です。

 だってたたみにかかってるんだもの。

 様々な謎をばら撒いている最中は、次々とわき起こる何故の嵐に振り回される快感があるものの、それらが一つずつ解明されてスッキリしていく過程は、面白いという感覚とはまた違ったカタルシスなんですよね。

畳む為の作品

最後には物語が完結するのですから、そこで興味や期待も完了せざるを得ないのです。

 3作に跨って保留された結末を、たった一つの作品で全ての決着を担当するのですから、やはり最後の作品は面白くなりにくいと思います。

 例外は、スターウォーズep3で、あれは完結に見えて実は始まりだから、見せ場を用意することに割と成功していたと思います。

 完全にたたまなくても良かった作品。

 さてえらく長い前置きですが、そう云った事もあってこの「レッドクリフ パート2」が激烈に面白くなる可能性は、観る前から半ば諦めていました。

 そして大体想像の通りでした。

馬鹿映画として高品質

赤壁の戦いがどう云ったものか、三国志童貞の僕は全く知らなかったのですが、ソコはさほど問題ではありませんでした。

 前作でも同様この作品は、少年漫画的御都合主義(褒め言葉)で固められた「史実とか別にええやん」的姿勢の娯楽作品であることを、恥ずかしがらずに宣言しているので、この作品単体だけの感覚で楽しめばいいわけです。

 だから、三国志ファン的にはどう思うのかを無視して、随所で突っ込みを入れながら勧善懲悪のヒーローものを気楽に見ている気持ちになり、物凄くラクチンな時間を過ごすことになりました。

 無意味に自信過剰な善なる集団や、不用意に傲慢な悪の集団、すべてがわかり易くて良いです。

 小学生男子には超お勧めです。

最後に

僕としては、是でも非でもない映画でした。やっぱ1作目のほうが良かったけどね。■■︎

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