大事な物は?と聞かれたらどう答えますか?
僕はこの質問が最も苦手でして、大事な物や人が多過ぎて特定出来ないのです。
数多い大事なものの中の一つに、刺激を与えてくれる誰かの存在っつーのがありまして、コレは高校生の頃から認識している「宝物」の一つです。
そういったワケで、僕に素晴らしい音楽や映画を教えてくれる誰かは、とても大事な存在です。
僕のエンタメ大陸を拡大してくれる、掛け替えのない機会を無償で与えてくれるなんて。
本エントリで紹介する映画作品は、仕事をキッカケにお付き合いのある映画友達から勧められて観たのです。
ブルーレイ版をお借りして。
彼から借りる映画はことごとく知らない作品でありながら、現状打率10割。
ハズレなし、そういう事ないよね。
なのに、これまで観てきた映画や好みがかなり近く、仕事の打合せの名目でよく映画語りをしてしまうような感じです。
ありがたい事この上なし。
さてネタバレを厭わず好き勝手に書きますので、ご注意を。
基本情報
『ミッション: 8ミニッツ』(原題: Source Code)は、2011年のアメリカ合衆国のSFテクノスリラー映画。疑似タイムループを題材とする。『月に囚われた男』に次ぐダンカン・ジョーンズ監督第2作。2011年3月11日、サウス・バイ・サウスウェストで初上映され、3月31日以降各国で一般公開された。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
感想
ネタバレを厭わず、と書いたものの正直申しましてまだ迷っています。
どういう事か。
この作品2011年公開の映画なのですが、日本では全然といっていい程プロモーションがなされていなかったので、劇場公開されていたにも関わらず、タイトルさえ記憶されていなかったんですね、ああ僕にですけど。
邦題のタイトルもポスターイメージも、ハッキリいってB級臭がプンプンなのですが、内容はスンゲー良かったんですよ。
だから、殆どの人が知らないのなら、その状態のまま是非観て欲しい、と思ってるんです。
ここはひとつ僕の言葉を信じて(笑)、何もいわずにどうにかして観てください!
映画好きなあなたは勿論ですが、タイムリープ系のSF映画なんかがお好きな方は、マジマスト映画ですから。
以下、渋々ネタバレ感想を書きますね。
引き返すなら今のうちなんだからね!!
時をかけるジョニーは戦場に行ったフライ・エフェクトの名は
そういう映画なんすよね。
意外にも、これでほぼいい切れてしまいました。
時をかける少女
今となっては細田守版のアニメ映画を想起されるかもしれませんが、原作は筒井康隆先生で、最初の映画化は大林宣彦監督、原田知世主演の実写映画でした。
可愛かったなぁ当時の原田知世……。
まそれはイイとして、あの時代に既に日本のSF原田知世タイムリープを扱っていた事が特筆すべき点でしょうか。
細田守版もなかなかの出来栄えで僕は好きですが、大林宣彦版のインパクトがやはり優ってしまう世代ではあります。
ジョニーは戦場に行った
少々古い作品さはなのでご存知ない方も多いかもですな。
メタルファンならMETALLICAの名曲「One」のPVが思い出される事でしょう。
戦争と個人の関わり方、国家とは?といった重たいテーマを扱った名作です。
「One」の歌詞もまんま「ジョニー〜」なので、映画を観る時間が取れない方はPVを観ながら歌詞を読むのも悪くないですよ。
バタフライ・エフェクト
まーまーB級感が強くマイナーな作品でありながら、観た人が多いのが特徴的な作品です。
ちょうど公開された頃というのは、カオス理論のブームから10年程経った2000年代初頭でして、「1/f揺らぎ」だとか「マンデルブロ集合」だとか、専門的な単語が既に一般化していたタイミングでした。
それらの流行り言葉の一つに「バタフライ・エフェクト」という単語を含まれていました。
簡単にいえば「風が吹けば桶屋が儲かる」的な、因果関係の連続で全く無関係の事象同士が関連しているつー話です。
この単語と同名の映画「バタフライ・エフェクト」は、正にそんな物語でして、タイムリープを繰り返して、現実の在りようをコントロールしようとする男の話でした。
君の名は 。
僕も公開後結構早い段階で劇場に観に行きました。
新海監督も遥々来たなぁと、しみじみしながら観たものです。
感想はしっかり書いたので気になる方はコチラから。ネタバレですが、この作品もまたタイムリープが関係していました。
で。
これらの作品のテイストを少しずつイイ感じで感じるのが本作「ミッション:8ミニッツ」だった、つー事をいいたいわけです。
編集が見事
観終わった後にパッケージ裏を観て驚いたのですが、本作たったの90分程度なんですよ。
そんなに短い時間なのに、扱っている話題が全然詰まってる。
かといってダラダラとした説明台詞が続くような事も殆どない。
テンポ感を維持したままどんどん話が転がり、中だるみ無く走り抜けるように結末まで見せられます。
タイムリープ物は、ジャンルとしてありふれた物になった今でも、ソレがどういう理屈で物語に絡んでいるのかっつー部分については、ある程度しっかり作中で決着を付ける必要があります。
その加減がなかなか難しい。
言葉で説明し過ぎると冗長になって雰囲気が台無しになり兼ねないし、かといって雰囲気だけを重視して、それとなく絵で説明しながら進めた場合、物語のクライマックスでいまいちドラマが盛り上がらない可能性もあります。
しかし本作では、その辺りが実にイイさじ加減でした。
説明はあるけど敢えてファンタジーとしてフンワリさせておいた、と解釈しました。
まあつまり、よくよく考えるとおかしくない?と思えなくもない、いや結構おかしいかも?くらいのクライマックスが待っているのですが、娯楽映画としてはこの結末で良かったよな、と思えました。
少なくとも僕は不満に感じませんでした。
鬱エンドの作品も全然楽しめるクチの僕も、出来るなら主人公の未来が明るく終わってくれる方が心穏やかに劇場を去る事が出来るのです。
別のいい方をするなら、これくらいのフンワリ感が残っている方が、後々誰かと語りやすいともいえますな。
つーワケで本作は誰かと語り合いたい作品です。
最後に
ネタバレをしたくない一心で、内容に直接的に触れずに本エントリを終えようと思います。
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皆さん、騙されたと思って観てください。■■
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