物凄く久しぶりに、「2001年宇宙の旅」を観ました。どれくらい久しぶりかというと、25年ぶりです。当時小学生だった僕は、その難解な物語性が全く理解出来なかった上に高すぎる緊迫演出の応酬を食らい、すっかり恐ろしい映画として認識してしまっていました。
しかも、やたらにゆったりたっぷりした展開スピードは、子供の好奇心維持装置のキャパシティを軽くオーバーしてしまうわけです。後で知ったのですが、人間のセリフが発せられるのは開始後30分も経った後なのです。
なにそのストイックさ加減。とにかく小学生のおちゅむでは到底理解出来ない不安定な不気味さ満載でした。
ブルーレイで観る意味
ブルーレイディスクを購入する時は割と慎重です。せっかく良い画質で観るのですから、良い作品を外さずに観たいのです。これまでに手に入れたのは、「ダークナイト」「アイアンマン」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」「吉沢明歩-〜〜〜-」。
まあ突っ込みはサラリとかわして先に進めますが、何度も観るであろうと思えて、かつ高画質で観る事に価値を感じるタイトルを手に入れたいわけです。
そこで当時恐怖の記憶だけを僕に残した「2001年宇宙の旅」を手に取ったのですが理由はあまりハッキリしていません。
今ならたぶん楽しめるはずだという期待とディスカバリー号はなんだか美しい映像で観たら感動出来そうだと思ったのです、HMVで。
最高のセンスだった

そしてこの期待と予想は見事にハマりました。すげーっす。すげーよキューブリックさんよぉ。60年代にこんなにぶっ飛んだ作品を残してるなんて。いや、時代は無視してもいいや、もう映像がカッコいいもんね。
めさめさカッコいい。
大人になってから市川崑作品を観た時もこんな感覚でした。センスってこういう事かぁ。デザインってこういうことかぁ。物語も演出も、今となっては今なりの解釈が持てて良かったです。
誰かと語りたいなぁ。iPhoneアプリで、テキストを打つとHALが反応するみたいなのないかなぁ。ぽやーん
スタンリー・キューブリックは2001年を待たずして亡くなり、アーサー・C・クラークも2008年に故人となりました。彼等が思い描いた宇宙旅行はまだ、劇中のようには簡単ではありません。
僕が生きている間に宇宙旅行はもっと身近な出来事になるのかなぁと果てしない気分になりながら、でも僕は確実に宇宙へは行かないと知っています。だって飛行機でさえあんなに怖いのに宇宙なんかいけるかいな!■■
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